突然ですが、私の長男はいわゆる先天性の疾患をもって生まれてきました。生まれつき心臓の形態に異常があるというものです(今は元気に過ごしています)。
当時はとても大きなショックを受けました。
それでも、生まれる前に分かっていたからこそ、冷静に対処できたことや安心できる環境にいられたことも事実です。
私は、「胎児超音波スクリーニング検査」を受けられて本当に良かったと思っています。
今回は、私の「胎児超音波スクリーニング検査」の体験についてお話しできたらと思います。
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「胎児超音波スクリーニング検査」とは
私のかかっていた産科では、長時間かけて行われる、いつものエコー検査という感じでした。
長男の時は、たっぷり1時間以上かけてエコーの検査の確認が行われました(通常は30分くらいみたいです)。
事前に受けた説明によると、「主に赤ちゃんの頭部(顔面を含む)・胸部(心臓を含む)・腹部・胎盤・臍帯を観察し、出生前後に専門的な管理を必要とするような重大な異常がないかを調べる」ということでした。
すべての異常が見つかるわけではないのでしょうが、丁寧な説明を受け、念のためという気持ちで、書類にサインした記憶があります。
妊娠24週頃で、費用は5,000円くらいでした。
↓詳しく説明したサイトを見つけたのご参考まで
【体験談】胎児超音波スクリーニング検査を受けた経験を話す
ざっくりと当時の心境も含めて振り返ってみたいと思います。
自宅近くの妊産婦検診では発見できず
私も当初は、通常の妊婦さんと同じように妊産婦検診を受けてきたわけですが、病院も適当に自宅近くのところに行っていました。
当時20代の私は、「自分のおなかの赤ちゃんに何か見つかる」なんて思ってもいませんでしたから。
もちろん、妊産婦検診においては、一般的なところは確認していただけていたし、そこは特に問題なかったと思っています。
ただ、胎児超音波スクリーニング検査などが行われている産科ではなかったので、長男の異常には気付けなかった可能性があります。
急遽、里帰り出産を検討することに
夫が激務部署に人事異動になって、夜中に帰宅する日が続くようになりました。
「これは出産後、大変な目に合う!」
と、心配になったので、慌てて里帰りを検討したわけです。
私が里帰り出産を希望した産科は「20週までには初診の予約を」とされていましたが、事情を説明したら受け入れていただけるということになりました。
この時、「胎児超音波スクリーニング検査」を20~24週くらいで受けていただくことをオススメしていると言われました。
夫の人事異動から、この検査受験までの流れに運命を感じざるを得ません。
「胎児超音波スクリーニング検査」を受検する
「胎児スクリーニング検査」は、費用も5,000円くらいでした(産科によって異なりますが、ざっくり調べると、5,000~20,000円くらいみたいです)。
検査は通常の検診時に行われる、エコー検査と大きく違いはありません。
ただ、専門の技師さんが、じっくりと時間をかけて赤ちゃんの形態を確認している様子でした。
通常は(異常のなかった次男の時は)、30分くらいで終わるみたいでしたが、長男の時は1時間以上、じっくり観察されました。
その後、医師に呼ばれ、「心臓の形態に異常がある可能性がある。総合病院を受診すべき」と告げられました。
医師からは、いくつか検査を受けられる病院の紹介があり、自宅近くの総合病院で検査を受けることにしました。
自宅近くの総合病院で精密検査を受ける
総合病院の産科に来ると、いつもとは圧倒的に異なる緊張感がありました。
街の産科の平和な雰囲気とは違って、やや物々しい感覚があったことを記憶しています。
ここでも詳細なエコー検査をうけ、診断が出て、病名が付きました。
医師からの説明の中で、「出産後、すぐに赤ちゃんは入院することになる。この病院では対応できないから、地域で一番大きな病院での出産をオススメする」と言われ、大きな病院を紹介されました。
費用は、通常の保険診療で、安くはなかったですが、莫大な検査費用が掛かったわけではありません。
この後、30週まではこの総合病院で妊産婦検診を受けました。
この日、私は、赤ちゃんの未来のことを思って、初めて少し泣きました。
地域で一番大きな病院で精密検査を受ける
30週の頃に、病院を転院し、再度、詳しい検査を受けました。
医師たちは慣れているようで、結構気楽な様子でした。
「出産後、赤ちゃんはすぐに入院することになる。期間は三か月くらいの見込み。一度大きな手術が必要になる。将来的には、部活くらいなら運動ができるまで回復すると思う」
先の見通しがたった説明に、心強さを感じた記憶があります。
この日から里帰りし、出産の日を不安を感じながらも楽しみにしていました。
産後、赤ちゃんは予定どおり入院
予定日よりも一週間くらい早く出産しました。
安産で普通分娩でした。
身長や体重にも異常はありませんでした。見た目は元気でした。
赤ちゃんはその後、予定どおりにNICU(小児集中治療室)に入院することになり、そこで予定どおりの処置を受け、予定どおりの手術を受け、予定どおりの経過で退院することになりました。
話せば長くなりますし、いろんなことがありましたが、思ったより安心して過ごすことができました。
【まとめ】出生前の検査は必要か
現在は、退院して元気に過ごしています。
生活に全く支障がないというわけでもありませんが、普通の生活は送れています。
もし胎児超音波スクリーニング検査を受けていなかったら…
もし、夫の人事異動が無かったら、もし、胎児スクリーニング検査を受けなかったら、、、
街の普通の産科で出産し、少し時間がたってから赤ちゃんの容体が急変して、パニックの中、さまざまな病院を転々としたことでしょう。
最終的にはこの病院にたどり着いていたかもしれませんが、もしかしたら、長男は助からなかったかもしれません。
夫の激務部署への人事異動に感謝したことを覚えています。
可能な検査は受けておいた方がいいと思います
「出産前に不確かな情報を知りたくない」、「変な先入観をもって赤ちゃんを迎えたくない」という考えを否定するつもりはありません。
ただ、私は可能な範囲で分かることは知っておいた方がいいと思っています。その後の対応に違いが出ると思っています。
長男は重い病気をもって生まれてきたけれど、出産直後から、
- 概ね予定どおりの経過を経て
- 多少のトラブルも充実の設備と熟練のスタッフにスムーズに支えられ
- 予定どおりの処置を受けて
- 概ね予定どおりの時期に退院できた
わけですから。
最初から、万全の体制が敷かれ、安心できる環境にいられることはとても重要だと思っています。
まとめ
「胎児超音波スクリニーング検査」をはじめとする各種検査は、
受けられるなら受けておいた方がいい
と考えています。
正直、子どもが生まれただけでも、生活は激変するし、未知のことが多発するわけですから、そこに、気付かなかった病気が発覚したりした時には、とても大きな苦労をすることになるでしょう。
今回は、「胎児超音波スクリニーング検査」に特化してお話ししましたが、ライソゾーム病検査やクアトロ検査などの検査も、しっかり説明してくれる病院を選ぶのがいいのかなと思っています。
以下のような、高額な検査(最安でも8~17万円)もありますが、経済的に余裕があって心配なら受けてもいいと思います。最初から分かっていれば、冷静に対処していけますから。
35歳を超えてくるとダウン症の発症率も上がってきます。
私も頑張っているダウンちゃんのママたちをたくさん知っていますが、やはり早めに分かって、出産前に通院先を探したり、療育のことを調べたりできるのは、その後の安心感が違うと思います。
皆さんが、安心して出産し、その後も安心して過ごせますように!
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